狼男ストンピィは使っていて非常に楽しいデッキですが、これ以上強化されることがないんじゃないかと思う今日この頃。


狼男ストンピィ最大の魅力は、そのヴォーソス的な美しさにあると思います。

月下で人狼に変身する人間たちという構図はフレイバー的にも実に美しく、彼らを場に出すための《古えの墳墓》もイニストラードのホラーな雰囲気に合っています。

その他、《三なる宝球》《金属モックス》《虚空の杯》等のアーティファクトも、ミラディン産ではありながらメカニカルなイラストではないため、狼男の雰囲気を阻害しません。

他のストンピィデッキのように装備品に頼らない点も、狼男の性質によくマッチしています。

美しい天使が十手を持って殴ってくるエンジェルストンピィなどとは比べるべくもありません。



しかし残念なことに、アヴァシンの帰還によって狼男はウルフィーとなってしまい、イニストラードから絶滅してしまいました。
つまり、今後、変身能力を持った狼男が増えることはないのです。
この点は狼男ストンピィにとって大きなマイナスです。

そして、それ以上にこのデッキの雰囲気が「完成されすぎている」のも問題です。

例えばテーロスブロックで何かしらよいカードが増えたところで、そのカードがすんなりデッキに入る可能性は少ないでしょう。

なぜならばテーロス世界が「古代ギリシャ風の世界」だからです。

狼男が出てくるような古典的ホラーをモチーフにしたデッキにおいて、走れメロスに出てくるような古代地中海世界の住人はふさわしくありません。
(同様の理由によって私はラッカ・マーをデッキに投入するのをためらっています)

明らかに雰囲気が違う世界が舞台になれば、少なくとも1年間は新規の強化カードが出ないということになるのです。(コマンダーやアーチエネミーのようなセットがあれば別ですが)


テーロスの次のブロックの舞台が神河やラバイアにならないことを祈ることにしましょう。

コメント

マルシェ
2014年2月9日14:32

ラバイア・リターンブロックでアリババストンピィが成立する可能性が…

すいじん
2014年2月9日15:20

>マルシェさん

ファイルで眠っているアラビアンナイトの《山》を使う時が・・・ッ

ノートン
2014年2月9日20:14

ストンピィ愛好家としてすいじんさんの動画には、毎度構築のモチベーションを上げる際にお世話になっています

>>月下で人狼に変身する
言葉にすると一層素晴らしいですね!ウルフストンピィの体裁というかそれが持つフレーバーは仰るように完成されているように思えます

今後には、単体のカードパワーでなく魂の洞窟の様なシナジー面で期待出来ますが、ここまで全体のリストで物語世界の一片が纏まるようなデッキですから、その面も可能な限り大切に出来たらいいんですけどね
ただ、変身ガラクについては「人狼に似た呪い」だそうですので、期待はそこそこにゆっくり待つのもいいと思いますよ

すいじん
2014年2月11日7:00

>ノートンさん

コメントありがとうございます。
こちらこそノートンさんのフェアリー・ストンピィ関連の記事にはいつもお世話になっております。

確かに、ガラクの同様の呪いを受けた赤い生物がいればまだ可能性はありますね!
イニストラードに帰るのはまだまだ先でしょうが、イニスト出身のPWなら登場する可能性があるかもしれませんし(2マナのあいつとか)、ゆっくり待つとしましょう。

nophoto
あかさなた
2016年4月6日0:21

素晴らしい記事です。
ちなみに、裏切り者の都はフレイバー的にどう思われますか?

すいじん
2016年11月10日21:50

>あかさたなさん
コメントに気付かず返信が遅れました。

ラースの土地ですが、カード名には固有名詞が入っていませんしイラストもデッキ全体の雰囲気を阻害しないので問題ないと思っています。

ただ、フレイバーテキストにヴェクの巫女がいるところだけがややノイズになっているので、そこを許容できるかで意見が分かれるかと。

最新の日記 一覧

<<  2025年4月  >>
303112345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930123

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索